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介護保険創設の経緯

高齢化の進行に伴い、介護が必要な高齢者が増え、介護期間の長期化など介護ニーズは増大しました。その一方で介護する家族の高齢化や、核家族化など、支える側の家族の状況も変化し、家族の介護だけでは大きな負担がかかるようになってきました。
それに沿って、1963年に主な政策としてホームヘルパーの派遣などが挙げられる、老人福祉法が制定されました。しかし、介護を必要する高齢者の数に比べて施設が不足したため、低所得者等が優先されました。また、所得調査があるなど一般の人に必ずしも利用しやすいものではありませんでした。
また、1970年代には、老人医療費の自己負担の無料化が実施されました。しかし、この影響で老人医療費が大幅に増大し、老人ホームに受け入れてもらえない高齢者が、長期にわたり病院で生活している状態になってしまう「社会的入院」が問題視されるようになりました。
そこで、1990年代には在宅介護の体制が整備されるようになりました。
これらを踏まえ、高齢者の介護を、介護を担う一部の人の問題として捉えるのではなく、社会全体で高齢者の介護を支え合う仕組みとして施行されたのが、介護保険制度なのです。住み慣れた地域での生活を続けることができるよう、自立を支える多様なサービスを行っています。

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